男性のロールモデルのご紹介

今回ご紹介するロールモデル

株式会社アイナロハ 渡辺さん
 ある日新聞を見ていたら、『夫婦産後手帳』なるものを発行している方が県内にいることを発見。産後すぐの時期は女性にとっては体力的にとても辛い時期なのですが、意外と世間的にそういう認識が低い気がします。この手帳はその時期を夫婦で考えようというものですが、なんと著者は男性。よくよく調べてみると『お産とオッサン。』などの冊子を発行していたり、株式会社アイナロハという会社を経営して産後ケアサービスや父親学級などを行っていたり。なぜ男性が産後ケアを手掛けているの?と興味を持ち、さっそくご本人に取材してきました。

coment_img

家族構成とお仕事の内容を教えてください。

sec_img01

 妻と4歳の息子、1歳の娘と4人で暮らしています。妻は現在育休中ですが、4月から仕事に復帰予定です。私の会社は、「産後ケアサービス」を提供している会社です。
 現在会社を立ち上げて2年ほど経過したところで、サービスを利用してくださるお客様も増え何とか軌道に乗ってきました。「なぜ産後ケアサービス?」とよく人に聞かれるのですが、きっかけは2人目を妊娠した時の妻の「2人目を産むのが不安」という一言でした。「1人目を出産した時に、あなたは全く役に立たなかった」というのです。その時はとてもショックだったのですが、同時に「俺はこんなに子どもの世話もしていてイクメンなのに何でそんなこと言うんだ?」という気持ちもありました。ところがその言葉が現実だと思い知らされる事件が起こりました。妻が妊娠3か月で破水してしまい緊急入院することになってしまい、一時的に父子家庭生活をすることに。その時に保育園の送り迎えもできない、ご飯も作れない、本当に何にもできない自分を目の当たりにしました。妻が地域のファミリーサポートセンターを調べてくれて、そこに問い合わせたりもしたのですが、新規受け付けはしていないとのこと。義母に来てもらって手伝ってもらい、その期間は何とか乗り越えたのですが、自分が役に立っていないという妻の言葉を改めて実感することとなりました。生まれたあとこれじゃやっていけないという危機感から、妻が退院後、妻が復帰したあと自分たちの生活を何とかするために、自分たちが頼れる制度を作ろう!と決心。ちょうど私自身転職を考えていたので、出産を迎えた夫婦をサポートできるシステムを作りたいと都内で産後サポートを手掛けている現場で修業をさせてもらい、サービス内容を構築して思い切って起業、「産後サポート ままのわ」をスタートさせました。妻が全面的に応援してくれたこともあり、妻の出産前に起業することができました。思い立ったらすぐ実行!という感じだったと思います。

 

現在の仕事で大変だと思うことはありますか?またよかったと思うことは何ですか?

そもそも産後サポートを知ってもらうことが一番難しいと感じています。産後の時期が女性にとって体力的に辛い時期だからできる限りサポートしようという雰囲気がない。多くの人が女性は皆子育てを楽しんでいると思っているのです。それから産後ケアサービスがベビーシッターや家政婦と同じだと思っている人もたくさんいます。産後ケアサービスは、お母さんに休んでもらうためのものです。少なくとも利用者にはわかってもらえるよう、きちんと説明するようにしています。
 よかったと思うことは、会社兼自宅になっているので、他の同年代の男性と比べると子どもと一緒にいられる時間が長いことです。この世代だと会社勤めだったらバリバリ働いているという方が多いと思うので・・。最初は子どもが家にいるために仕事時間が削られてしまうことがストレスだったのですが、最近は子どもがいる状態で仕事をすることが当たり前になり、通勤に割かれる時間もゼロだしその意味ではストレスフリーで恵まれた環境だなーと思います。
 時間の融通がきく仕事でもあるので、家事もそれなりにしていると自分では思っています。料理は苦手なので妻頼みになっていますが、そのほか子どものお世話や掃除、洗濯などは極力頑張っているつもりです。今は上の子が赤ちゃん返りをしてしまったのか、とてもママっ子になってしまっているので上の子の面倒を見るのはちょっと大変ですが、プロレスごっこをして遊んだり、土日には子ども2人を連れて近くの公園に行ったりちょっと遠出をしたりもしています。

 

「夫婦産後手帳」を作成した経緯をおしえてください!

sec_img02

  私が父親学級で話す「産後の父親の役割」は、「妻の体調とその日の気分を聞く」というものですが、それを実践するツールがあるといいなと感じて作成しました。
この手帳の唯一のルールは、「手帳上では子どもの話をしない」ということ。夫には意識して妻自身の不安や悩みを聞き出してほしいと思っています。インターネット等のアプリケーションとして出されるツールが多い中、あえて手書きにこだわったことで、利用者からは、「言いづらいことがシェアできた」「夫の本音を聞けてよかった」「義母のことも相談できてよかった」などの感想をいただいています。

 

今後、会社をどのようにしていきたいですか?

sec_img03

  私は、父親学級で講演したり、本を書いたりもしているのですが、あくまでも私の会社は産後サポートの提供が基本です。引き続き産後のサポート体制を拡大していきたいと思います。
 おかげさまで最近取材を受けたり新聞で取り上げていただいたりする機会が多くなってきたのですが、記事が掲載されると利用者よりむしろ産後サポートに関わりたいという方からの問い合わせが多くあります。時間的な制約があっても社会との接点を持っていたい、何らかの形で働きたいという人はたくさんいるのに、子育てしながら働く場は少ないのだと実感させられます。
 また、産後サポートのない地域の方々のために、本やインターネットで情報を発信していければと思います。私が書いた「お産とオッサン。」という冊子も、もともとは自分のブログの記事でした。ブログ更新中の反響がとても大きく、書籍化へのリクエストが多かったことから冊子にしたという経緯があります。特に、女性の読者が共感してくださり、夫に読ませたら夫が初めて自分のことを理解してくれようとしたという感想です。冊子の表紙は私が書いたものなんですよ!
 産後サポートがない地域には、私たちの産後ケアサポートのノウハウを使ってその地域の産後サポートをしてくださる地域のリーダーが出てきてくれたらうれしいと思っています。

 

最後に子育て中の男性にアドバイスをお願いします!

sec_img04

 私の場合、自分はしっかり子育てしていると思っていたけど、実際は戦力外だと妻には思われていました。戦力外と言われて初めて、自分は妻の話を聞いていないことに気付きました。子育てはとてもやりがいがありますが、まずは妻の話を聞いて、妻の大変さをきちんと理解してあげてほしいです。
 それでは妻に対して何を聞くのか?みなさん子どもの話を聞きがちですが、ぜひ妻の体調や何を幸せに感じているかなど、妻の気持ちを聞いてほしいです。子育てがしんどいと思っているかもしれません。産後は特に毎日妻の体調を聞いてあげてください!

 

 

会社紹介

株式会社アイナロハ

所在地
〒359-0025 埼玉県所沢市上安松1237-18 B-2F
社員数
2名(男性1名、女性1名)、パートスタッフ 19名(女性)
業種
生活産業サービス業
事業内容
産後ケアサービス
URL
http://www.ainaloha.com/

このページの上へ

株式会社アイナロハ<br>渡辺さん

  • 男性ロールモデルのご紹介
  • 男性の育児休業取得に積極的に取り組む企業
  • 男性の働き方見直し倶楽部
  • 多様な働き方実践企業
  • 埼玉県
  • 女性キャリアセンター